1-4ハイセット


5人がすべてファウル・ラインより上(トップ側)に位置するオフェンス・セット。長所としては、ゴール付近のスペースが広いこと。したがって、タイミング良くバスケットカットすれば、上手くディフェンスを途中で振り切ることができ、ゴール下でボールをレシーブし、イージーなシュートを打てる。相手より小さいが早く動けるプレーヤーが多くいるときなどは最適なセットだ。大きなプレーヤーをリングから遠ざけることによって,ウイングからのドライブに対するヘルプを難しくさせることができる.
ウイングパス→UCLAカット
ハイポストパス→バックドアプレー
ウイングドリブル→シャローカット
VSゾーンディフェンス オーバーロード
ウイングパス
→UCLAカット1



ウイング・プレーヤーはVカット、Lカット、Cカット、リバース・カットなどボールをレシーブするための努力をする。ポストプレーヤーもディフェンスをシールしてボールをレシーブする努力をする。トップはディフェンスや味方の状況を判断してウイングへパス。ウイングはボールをレシーブしたらゴールを見てトリプルスレットポジション。
ウイングパス
→UCLAカット2



@はパスの後フェイクをしてハイポストのスクリーンを有効に使いながら、バスケットカット(UCLAカット)。Aは@のディフェンスがスクリーンにかかって@がオープンだと判断したらリターンパスを出す。

UCLAカット
UCLAのジョン・ウドゥン元ヘッドコーチが考え出した、トップにいるプレーヤーがハイポストを使う非常に守りにくいカットのこと。
ウイングパス
→UCLAカット



Dにシュート力があればDはポップアウトしてボールミート、そしてジャンプシュートを狙う。Aは@とDの両方にパスをできる姿勢で状況判断してもっとも有効なプレーを選択する。どちらにもパスができなければ2メン・ゲームに移行する。
ウイングパス
→UCLAカット3



Aから@へのリターンパスが通らない場合。DはAへピックをかけに行き、2メン・ゲームの準備。@は2メン・ゲームのスペーシングを邪魔しないように逆サイドへカットする準備。BCはローポストに下がり@のためのスタッガード・スクリーンをかける準備。

2メン・ゲーム
2対2のこと。5対5の最中に隔離されたサイド、もしくは中央で2対2をするシチュエーション。
スタッガード・スクリーン
スタッガード・スクリーンは2〜3枚のスクリーンをポジションを変えて位置し、それをうまく使って動くプレーだ。シューターをうまく使うためのチームとして戦術として使う場合と、ピック&ロールやアイソレーションなどをうまく使うためのデコイ(おとり)として使う場合がある。いずれもタイミングが命であり、ボールにあわせてうまくスクリーンを使ってディフェンスを振り払う。ボールをレシーブしたときに、即シュートになるようにする。
ウイングパス
→UCLAカット4



ボールサイドでは2メン・ゲーム。ウィーク・サイドではスタッガード・スクリーンを有効に利用した@がキックアウトからミートするための動き。

ボールサイド
リングとリングを結んだ線(仮想)でハーフコートを二分し、ボールのある側のサイドを指す。(反)ウィークサイド=ヘルプサイド
ウィークサイド
リングとリングを結んだ線(仮想)でハーフコートを二分し、ボールのない側のサイドを指す。
キックアウト
自分のディフェンスにプラスもう一人(二人)を引き付けて、ワイド・オープンにパスを出すこと。
ウイングパス
→UCLAカット5



Aは自分のジャンプシュート、@へのキックアウト、スクリーンロールしたDへのパスからディフェンスの状況を読み最も確率よくシュートの打てるプレー(ノーマークでシュートの打てるプレー)を選択する。当然AとDによる2メン・ゲームからのドライブ、ロール、スリップ、エクスプロージョン、ポップアウトなどのプレーはどれも有効だ。

スクリーン・ロール
スクリーン後すばやくターンし、背中にディフェンスを置いてゴール方向に飛び込むようにするプレー。
ウイングパス
→UCLAカット6



よくある失敗例
2メン・ゲームを行っている際にウィークサイドのプレーヤーがボールサイドにミートしに来て(図の例ではB)スペースが狭くなり、オフェンスのチャンスをつぶしてしまう。ボールを持っていないプレーヤーは視野を広く持ち他のチームメイトが何をしたいのかということを判断しながら、お互いの意思の通ったプレーをすることが勝つためにプレーしているチームにとって最低限必要な大切なことのひとつである。
ハイポストパス
→バックドアプレー1



トップのプレーヤーはディフェンスを読み状況を判断してハイポストへパス。ハイポストはボールをレシーブするためにしっかりとディフェンスをシールしておくこと。ボールサイドのプレーヤーはハイポストのプレーヤへボールがわたっている瞬間にフェイク。ウイングのプレーヤーのディフェンスがオーバープレーしている場合に有効なプレー

オーバープレー
オフェンスプレーヤーに特定のプレーをさせないことを目的として、ディフェンダーが通常の動きの範囲を超えてディフェンスしたり、ある動きを強調したりすること。
ハイポストパス
→バックドアプレー2



1つめのイージーな得点チャンスはDがバックカットしているAへパス(バックドアプレー)、2つめはダブルカットインしてきている@へハンドオフ(手渡し)パス、ハンドオフによりDがスクリーンの役目をしている、@はカットしてくる際にブラッシングを心がける、@はレシーブ後レイアップのチャンスがあればレイアップ、ヘルプディフェンスがいてレイアップが難しいときはジャンプシュートをうつ、より確率高くシュートを打てるプレーを目指す。
ハイポストパス
→バックドアプレー3



@にもAもパスが入らなければDは自らの1対1を考える。自らの攻め気を忘れずにハイロープレーのチャンスがあればローポストのCにパス、もしくはCのスクリーンを有効に使ったAがオープンになっているならAへパス。
シャローカット1

ハイポストにいるプレーヤーがゴール下で勝負することが有効な場合や両ウイングとハイポストのどのプレーヤーにもパスをすることができない状況の時にはシャローカットを行う。
シャローカット2

AはCに対してスクリーンをかけるCはスクリーンを有効に使うため逆側にフェイクしてブラッシングしてゴール下付近へボールミート。DはスクリーンをかけているAに対してスクリーン(スクリーン・スクリナー・プレー)。一連の動きを流れるように行う。

スクリーン・スクリナー
バック・スクリーンやダウン・スクリーンの後にすぐ、そこにスクリーンをセットするパターンをさしているプレーだ。例えば、クロスコート・スクリーンをしているところに、トップからダウン・スクリーンをセットする形を意味している。フレックスなどもこの部類に入るだろう。
バックスクリーン
ボールを持っていない味方のディフェンス後方に仕掛けるスクリーン
クロスコート・スクリーン
横方向のスクリーン、サイド・スクリーン。例えば、ローポスト同士でスクリーンを掛け合うときなどに用いる。
ダウンスクリーン
離れている場所からゴール方向へスクリーンすること
フレックス
コンティニュティー・オフェンス。ダウンスクリーンとバック・スクリーンを瞬時に使う連続性のあるオフェンス。たてと横のスクリーンを続けて行うことによりディフェンスがしづらいオフェンス。そのダウン・スクリーンとバック・スクリーンを連続して行うカットをフレックス・カットといっている。
シャローカット3

Aはボールミートのためにオープンスペースのトップへ動く、Cはゴール下付近でボールミートの準備。スクリナー・スクリーンがタイミングよく行えていれば@はAとCの両方に同じタイミングでパスのできる状況となり、より確率よくシュートを打てるプレーを選択することができる。
このプレーの間はウィークサイドにいるプレーヤー(この場合はB)はステイしている。
vsゾーンディフェンス
オーバーロード・プレー1



どんな形のゾーンディフェンスであれ数で優位になるオーバーロードは非常に有効なゾーンオフェンスだ。@はウイングへパスした後ウィークサイドへ移動。タイミングを合わせてDはローポストへCはボールサイドのエルボーへ、BはDによるスクリーンを有効に使ってボールサイドのコーナーへ移動。

オーバーロード
ある場所において人数の上で優位になるために、ディフェンダーの数よりも多くオフェンスプレーヤーを配置させること。
vsゾーンディフェンス
オーバーロード・プレー2



Aはもちろん自分のシュートを狙いながら攻め気を忘れずに、最も確率のよいシュートを打てる人へパスを出す。相手はゾーンディフェンスをしているためボールサイドにいるオフェンスの4人のうち少なくとも一人は必ずオープンの状態にいるはずである。Aはオープンのプレーヤーにパスを出す。パスを出す前にフェイクを入れることでよりよいプレーとなることが多い。


以上、3つのマンツマーンディフェンスのときに有効なフォーメーションとゾーンディフェンスに対する動きを示した。3つのフォーメーションは基本的にはモーションオフェンスの原則に従ったものである。それぞれのフォーメーションにはバスケットをスマートにプレーするための基礎的な考え方が見事なまでにちりばめられている、マスターすれば状況にあわせて最も効果的なプレーを行うことができるであろう。細かい技術にはこだわりを持ちたいが、あまり形にとらわれすぎてしまうと良いプレーは生まれないだろう。1つ1つのプレーにはどんな目的があるのかを考え、なぜそのように動くのかというポイントを理解すればフリーランスのオフェンスにも応用できるだろう。